この小説は、私が存じ上げている金武先生とは多少異なる人物が、描かれているのだろうと予想しつつ読み進めていたものの、作品の中の葉山悠二さんと現実の金武先生の関係に少し混乱していました。
私はここ数年間の写真家としての先生しか存じ上げませんので、花火写真以外の先生像を葉山さんに投影していたと思います。
作中の葉山さんは、「私が若いころに知り合っていたら結構馬の合う友達になってたのではないか」と思わせる人物として描かれていました。それゆえに奥さまとの出会いやその後の道程、何年も同じ花火大会に通い続けて作品を作り上げる情熱など、小説として読んでみたい先生の人生もたくさんあります。
「続・人生の花火」お待ちしております。
川北さん、感想文、ありがとうございました。
川北さんとは金武さんのセミナーなどでよくお会いしますが、最初に金武さんの写真を見た時、「金武さんはなんて福田式花火写真がうまい人なのだろう」と感心したという話が、思い出すたびに笑ってしまいます。本人なのだから、うまいに決まってますよね。 既に花火写真家として名を鳴らしていた金武さんをよくご存知の川北さんにとっては、葉山悠二という架空の主人公との兼ね合いが微妙だったかもしれませんね。
ただ、葉山悠二という人柄と馬が合うかもしれないというのは、それなりに感情移入して読んで頂いた結果だと思い、救われた気になりました。
この小説あとの二十年間を描いた続編ですよね。是非とも書きたいと思っていますので、楽しみにして頂ければと思います。