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森の図書室(27)

執筆者の写真: Hisashi TomibeHisashi Tomibe

更新日:2022年3月18日

 これまで何度か耳にしたことはありましたが、先日、渋谷にある「森の図書室」を初めて訪れました。

 2014年にオープンしたというこの店、気にはなっていましたが、どこにあるのかよく調べないまま、ずるずると年月を経てしまいました。そうしたら、昨年、渋谷の駅に直結するビルの8階に移転をしたという事で、たまたまその看板を目にして以来、いつか行ってみようという思いを温め続け、それがようやく実現しました。

 隠れ家的BARのような目立たない木の扉を開けて中に入ると、壁は上から下まですべて本棚で、大小、厚薄、様々な本がびっしりと並んでいます。そして、フリーアルコールプランは、様々な飲み物を選ぶことができて1時間で1,500円。店内を流れる音楽も選曲者のセンスが感じられます。取り敢えずビールを頼んで、目の前の本棚を眺めると、全くランダムに並べられたタイトルが目に入り、かなり刺激的です。

 店長の米谷さんとお話しすると、会員による推しの本を並べた棚もあるという事でしたので、本日、厚かましくも自分の本を持ち込みました。手に取って見て下さる人がいるといいなあ。少なくとも花火写真はじっくりと見て頂きたいものです。

 なお、推しと言えば、以前から少し気になっていた「推し、燃ゆ」が、この推しの本棚の中にあったので、手に取ってみました。帯を見ると錚々たる面々が絶賛。

 席でビール、そして電気ブランを飲みながら読んでみたのですが、確かに文章がこなれていて、主観的かつ独断的な主人公の心情が、明晰でありながら詩的でもある文章によって描かれています。

 こういう場所がなかったなら、恐らくこの本を手にすることもなかったことを考えると、それだけでも有用な空間だと思いました。しかも、本屋での立ち読みと違って、アルコールを飲みながら、座って読める。渋谷は毎日通る駅なので、嵌まりそうです。ホームページは以下の通りですので、興味がおありの方は、一度足を運んでみてください。


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