1月に『人生の花火』を自費出版したあと、しばらくして日本自費出版文化賞というものがあることを知り、第24回の小説部門に応募してみることにしました。
つい先日届いた結果は以下の通りでした。
できれば小説の部門賞でも頂いて、弾みをつけたかったのですが、残念ながら入選止まりでした。いや、残念などとは言ってはいけませんね。151作品の中から選ばれた10作品の中のひとつということで、感謝したいと思います。
ところで、他の受賞作品を見ていたら、先日亡くなられた色川大吉さんの作品も入選していることを知りました。色川さんと言えば、ある雑誌の本年6月号で、新型コロナ禍もウイルスによる「公害」だということを話されていて、なるほど、これも一つの卓見だと思って感心していました。そして今回分かったことですが、実は、色川さんはこの賞の審査員を創設時から第20回までやっておられていました。ということは、歴史を紐解く鍵として、人々に「自分史」を書くことを奨励されていた色川さんが、自らも自費出版を行うことにより、その矜持を示されたと解釈していいのではないでしょうか。
さらに言えば、この記事でも未来志向を感じさせる色川さんは、「自分史」は単に過去を振り返るためのものではなく、これから先の人生をいかに生くべきかの資料にされたしとおっしゃっているような気がしてなりません。
多大な功績を残された色川大吉さんに対し、心よりご冥福をお祈りいたします。
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