東京に暮らし始めて50年近くになりましたが、先日、初めて葉山に行ってきました。
葉山と言えば、私にとってはまずこれです。興味のない方はスルーしてください。
折しも例年にない猛暑、しかも南海トラフ地震が騒がれる中、海の近くへ行くのはどうかという思いもありましたが、騒ぎになる以前からクルージングを楽しむ予約を入れていたので、後ろ髪を引かれながらも欠航、いや、決行しました。
まずは逗子からバスに乗って、葉山マリーナへ。そして二十人ほどでクルージングボートに乗り込み、江の島近くまで行って戻って来るというクルージングを楽しみました。
甲板には屋根があって、その下にいる限りは陽にも当たらず、風が頬をやや手荒に撫ぜてくれるので、暑さを感じないで済みます。沖へ出れば四方が海と空で、開放感は抜群。また違った季節に、今度は沈む夕陽を見たいものだと思いました。
昼食を葉山マリーナ内の和食レストランで済ませたあと、今度は再びバスに乗って神奈川県立近代美術館へ。そこで開催されていた石田尚志の「絵と窓の間」展を堪能しました。
名前に親近感を覚えましたが、実はHISASHIでなくTAKASHIと読みます。その作品群は抽象絵画と映像で、特に映像は、少し描いては写真を撮り、その一コマ一コマを繋ぎ合わせるという手の込んだものです。
動画を制作中。描いてはカメラで撮り、また描いては撮り、イメージを広げていきます。
Youtubeの動画を貼っておきますが、これはやはり実際に見ないと色の美しさや線などの繊細さは伝わらないでしょう。9月28日までやっていますので、興味のある方は足をお運びください。
また、同美術館の敷地内には21もの彫刻作品が緑と溶け合うようにして展示されています。来場者が続々とイサム・ノグチ作の《こけし》と一緒に記念撮影をしていくので、私もまた、恥も外聞もなく一緒に写ってみました。
そして、そのあと、美術館の裏にある海岸へと足を運び、久しぶりに砂浜で波と戯れました。
空気が暑過ぎるからなのか、海水は冷たいくらいに感じて、繰り返す波音のハーモニーを聴きながら、しばし自然に癒されました。
最後は逗子に戻って、「古本イサド ととら堂」(https://t.totorado.com/)へ。民家を古書店に改造したその中は、店主の洗練された美意識を感じることができ、またジャンルごとに整然と陳列されていて、その空間を浮遊するだけで楽しくなってきます。
実は以前のブログである「岡崎武志さんの新刊(55)」の時に取り上げた『昨日も今日も古本さんぽ』の中でもこの古書店は紹介されていました。私にとっては光栄な限りです。
そして、数多くある本の中から二冊を購入し、今回の小旅行の成果と致しました。
さて、夏と言えばやはり花火です。いや、本来は四季を通じて楽しめるものですが、ここはこのあとの流れに応じてそう言っておきます。ということで、来週から三週連続で、金武 武さんの花火写真と共に自分の小説を各地でPR致します。詳細はトップの新着ニュースに書いてありますので、金武さんの生写真をご覧になりたい方は、是非ともお越しください。
それでは、まだまだ酷暑が続くようですが、それも楽しみつつ乗り切っていきましょう。
お元気にしていますか。一度連絡ください。 同窓会の伊原より。
katori@pretty.co.jp