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小説『人生の花火』との対話
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大河原愛さんの個展(77)
「Trace of Silence 5」 京都に帰省中だった昨日、大阪高島屋で開催されていた、大河原愛さんの個展「鼓膜に残る静寂を優しさに変えるすべについてII」に行ってきました。一昨年の六月、銀座 蔦屋書店で行われていた個展については、『二つの展示会(60)』というタイトルでブログに書きましたが( 二つの展示会(60) ) 、その変わらぬ信念に基づく絵は、一年半の時を経て、より強く心に訴えかけてきました。 展示会場に貼られていた大河原さんの言葉 特に「Trace of Silence 5」は、前回、この人型をした不思議な布の絵を見た時にも、「不在と実在、悪霊と天使が同居しているような、重層的な世界を感じ」ましたが、顔のないその表情が、より豊かに表現されていて、その世界観がさらなる上の階層へと登り詰めたような迫力と重厚感に圧倒されました。いい意味での宗教画的な匂いもするこの絵は、恐らく大河原愛さんの代表作の一つになるのではないでしょうか。 また2024年より始まった動物シリーズの絵もさらに進化を遂げていて、「人の心の闇と痛みと、そこからにじ

Hisashi Tomibe
1月4日読了時間: 2分


JACARANDA社創業50周年(76)
富と名声を求める人々で溢れかえるマンハッタンを背にした少年を見て、最初、Boys, be ambitiousという フレーズが浮かんだが、いや、今はそうではない、Boys, be gentleでなくてはならないと思い直した。 昨年は勤務先の北三(株)が創業100周年を迎えたが、古希となった今年は子会社の米国JACARANDA社が創業50周年を迎えた。節目が重なるときは重なるものである。50年のうち、40年間働いたこの会社の記念パーティーに参加するため、先週、ニューヨークに赴いた。 初めてニューヨークを訪れた時には、様々な人種の坩堝であること、金持ちや路上生活者が入り乱れていること、高層ビルの立ち並ぶ姿、タイムズスクエアや五番街などの華やかな外観などに目を見張ったが、その後何回も訪れたため、いつしかそれらの光景も見慣れてしまった。しかし、目を凝らしてよく見ると、まだまだはっとするようなものに出くわすこともある。 写真のような、奇抜な外観の高層ビルがいくつも見られる。 で、そういった建物の下に、こういったオブジェがあったりする。...

Hisashi Tomibe
2025年11月17日読了時間: 3分


第5回「森羅万象の会」上松ツアーに参加して(75)
赤沢自然休養林の中を流れる渓流。以下、写真説明の冒頭に*が付いているのは、戸川覚さん撮影。 長年、木を薄く切削した「ツキ板」という商品の販売をしてきましたが、立ち木を見ても何の木か分からないことに、いささか後ろめたい気持ちを持ってきました。「木を見て森を見ず」ならぬ「木目を見て木を見ず」です。そんな私に日本旅行作家協会から森林セラピーのツアーの紹介があり、最近のトレンド樹種でもある、ひのきの美林をたっぷり見ることができるという事で、迷わず参加を決めました。 そのあと、参加者のリストが送られてきましたが、錚々たるメンバーに驚きました。まずリーダーが医師で登山家の今井通子さん、世話人が動物文学で有名な戸川幸夫の孫であり、写真家の戸川覚さん、さらに「地球の歩き方」等で有名な旅行作家・随筆家の新家靖之さん、四十年間ほど旅行会社を経営されていた野口正二郎さん、そして末席に私という布陣です。野口さんからはそのあとメールを頂き、私の大学時代の教授や先輩や同窓生の旅行のお世話をしたとのこと。そんな訳で旅への期待がますます膨らみました。最近のクマ騒動で家族はい

Hisashi Tomibe
2025年11月8日読了時間: 8分


(高速)東海道中膝栗毛・その5+α(74)
桑名駅構内の通路に描かれていたイラスト。列車が、花火が、飛び出していました。 関東に住む、1974年洛北高校卒の同窓生を中心とした東海道五十三次の旅、今回は京都からも二名の参加があり、総勢二十名となりました。 集合場所は名古屋駅でしたが、その前に、以前から気になっていた神社が近くにあるというので、団体行動の前に寄って来ました。 名鉄桜駅で降りて、小雨の降る中、五分ほど歩くと、鎮守の森が見えてきました。さらに先を行くと、ありました。富部神社。 広い境内は誰もおらず、参拝にも力が入ります。ここまで生きて来られたことのお礼と、これからの余生のご加護、そして二日間の好天と旅の無事、付け足しのようですが世界平和をお祈りしました。 ところで、この富部神社は1603年に作られたそうですが、ネットで調べても、どうも名前の由来がよくわかりません。しかも、読みは「とみべ」ではなく「とべ」で、富はワ冠ではなくウ冠、私の苗字とは似て非なるものです。私の祖先と富部神社との関りはないようです。それでも、縋る気持ちでお守りとお札を買って、ご利益を願うことにしました。

Hisashi Tomibe
2025年10月19日読了時間: 5分


藤本壮介氏の建築(73)
2019年に竣工されたモンペリエの集合住宅。フランスでは地震がないのだろう。 藤本壮介氏を知ったのは、遅ればせながら今年の 6月16日に行われた国際観光施設協会のセミナーにおいてで、氏は自らの設計による建造物をいくつか画像で紹介された。中でも驚いたのは、フランスのモンペリ...

Hisashi Tomibe
2025年9月28日読了時間: 5分


四国、ふたたび(72)
今から53年前の高校二年生の秋、修学旅行で四国を巡った。記憶は朧気で、本州から四国へどう渡ったか、何泊の旅行だったか、まるで覚えていない。また訪れた場所も桂浜と栗林公園くらいがかすかに脳裏に残っているだけで、あとは毎晩、旅館で酒を飲みながら大騒ぎして、そのたびに担任の森脇先...

Hisashi Tomibe
2025年8月23日読了時間: 6分


第三の人生(71)
7月初め、社員旅行で訪れた旭山動物公園にて。さて、何猿でしょうか? 自分の人生を大きく分けた場合、第一の人生は学生という身分に甘んじていた24歳まで、第二の人生は会社員としてずっと働き続けた70歳までだった。過ぎてしまえばあっという間の人生。...

Hisashi Tomibe
2025年7月8日読了時間: 2分


古希を迎えて(70)
角館の桜 還暦を迎えた十年前、まだまだ人生は、そして様々な可能性は残っていると感じていましたが、古希を迎えた今、残りの人生も秒読み段階に入ったという感が強い今日この頃です。 それにしても、間一髪で死を免れた交通事故や、四度にわたる開腹手術や、百回を超える飛行機の搭乗や、そ...

Hisashi Tomibe
2025年5月8日読了時間: 4分


とある偶然(69)
一九八六年二月二五日発行の本です。 久しぶりに新潮日本文学アルバムの『小林秀雄』を取り出してページを繰っていたら、小林秀雄の生家の紹介で何やら見覚えのある建物の写真が出てきました。 階段下の左にある白い大きな建物です。...

Hisashi Tomibe
2025年5月3日読了時間: 2分


吉屋敬さんの『ゴッホ 麦畑の秘密』について(68)
吉屋さんは以前に『青空の憂鬱』という、ゴッホの全足跡をたどる旅の本を出版されていますが、そのあと約二十年間、さらに調査と考察を重ねられ、このたび『ゴッホ 麦畑の秘密』という本を筑摩書房から上梓されました。その出版記念会が三月七日にプレスセンターであり、私も末席で参加させて頂...

Hisashi Tomibe
2025年3月13日読了時間: 2分


『ゆきてかへらぬ』映画化について(67)
TOHOシネマ六本木の試写会にて 1月30日(木)に舞台挨拶付き『ゆきてかへらぬ』の上映会に行ってきました。公式サイトは以下になります。 https://www.yukitekaheranu.jp/ 『ゆきてかへらぬ』は中原中也、そして小林秀雄と抜き差しならない関係が...

Hisashi Tomibe
2025年2月2日読了時間: 3分


『人生の花火』デジタル版(66)
『人生の花火』を出版して約四年が過ぎようとしていますが、このたび、改めて電子出版を行いました。実は当初から、紙の本は読まない、デジタル版だったら読んでもいいという人が少なからずいましたが、まずは紙の本を売ることが優先と考えて見送ってきました。しかし、紙の本の売れ行きが一段落...

Hisashi Tomibe
2025年1月6日読了時間: 3分


広州訪問、そして新たな感想文(65)
広州展示会の入場証。QRコードを読み取り、さらにパスポートで顔認証して入場。 五年ぶりに中国、そして八年ぶりに広州を訪れました。その間、コロナを含め様々なことがあって、米中、そして日中の関係は決して良い方向には進んでいませんが、街を眺めると、髪を染めたり、鼻や耳にピアスを...

Hisashi Tomibe
2024年12月10日読了時間: 3分


(高速)東海道中膝栗毛・その4(64)
関東に住む、1974年洛北高校卒の同窓生を中心とした東海道五十三次の旅、いよいよ佳境に入る6日目は文化の日でしたが、前日の全国的な大雨の呪縛から解放され、まさに長年言われ続けた「晴れの特異日」を示す、絶好の行楽日和となりました。...

Hisashi Tomibe
2024年11月11日読了時間: 4分


猫たちとの人生、そして想田和弘さんと猫(63)
現在我が家で飼っている雄猫の若(わか)。 現在、全国の各地で上映中の想田和弘監督の映画 1 物心ついた頃から、猫と共に生きてきた。 京都の一乗寺の生家は、二階が一間だけあるほぼ平屋で、周りは庭に囲まれていた。そ...

Hisashi Tomibe
2024年10月27日読了時間: 4分


人生の秋(62)
渋谷の夕景 *合成写真ではありません 何もかもが記録ずくめだった今年の猛暑もようやく収まり、秋の穏やかな気配が感じられるようになってきました。ただ、能登地方などを襲った豪雨は、震災に追い打ちをかけるような深い爪痕を残し、そこで暮らす人々の生活に...

Hisashi Tomibe
2024年10月1日読了時間: 3分


昭和にワープ(61)
東京に暮らし始めて50年近くになりましたが、先日、初めて葉山に行ってきました。 葉山と言えば、私にとってはまずこれです。興味のない方はスルーしてください。 (1) クレイジーケンバンド/葉山ツイスト [TOUR 2010] - YouTube...

Hisashi Tomibe
2024年8月13日読了時間: 3分


二つの展示会(60)
「生きていることは、やっぱり懐しいことだな!」と書いてありました。その通りですね。 6月1日から20日までGINZA SIX 6F 銀座 蔦屋書店 アートスクエアで行われていた大河原愛展に、先週、遅ればせながら行ってきました。...

Hisashi Tomibe
2024年6月23日読了時間: 4分


東海道中膝栗毛・その3+α(59)
右の広重の絵にある、山を背景とした茅葺屋根の建物を模した店 横殴りの雨が降った5月28日の夜、自宅まで歩く間にずぶ濡れになるのを避けるため、乗り換えの渋谷駅からタクシーを拾いました。思ったより待たずに乗れたので運が良かったとほくそえんでいたら、三車線の中央車線から左折しよう...

Hisashi Tomibe
2024年6月16日読了時間: 3分


「森の中の学び舎」(58)
すっかり新しくなった秦野支援学校(旧秦野養護学校)。また、以前はもっと多くの木々に囲まれていたと思われる。 先々週、一度はこの目で見たいと思っていた、『人生の花火』の主人公のモデルである金武武さんが中学校時代に一年間過ごした秦野支援学校(旧秦野養護学校)を訪問した。...

Hisashi Tomibe
2024年6月10日読了時間: 5分
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