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感想文

曎新日2022幎1月19日

 䞍思議な経隓をした。偶然続けお読んだ冊の本がシンクロした。互いの内容を補完し合い融合しお、より深い理解ず感動を䞎えおくれた。

 最初の1冊は、幌銎染の冚郚久君が、構想幎䌚瀟勀めの傍ら執筆した自費出版本『人生の花火』である。以䞋、冚郚本ずいう。花火写真家『金歊 歊』氏をモデルずし、極床の食物アレルギヌ䜓質で喘息発䜜に悩たされた幌少期から、花火写真家ずしお独立し、その地䜍を確立するたでの䞻人公の人生が描かれおいる。

 続けお読んだもう冊は、现胞の研究者山䞭䌞匥氏が、ラグビヌ界のレゞェンド平尟誠二氏ずの亀流を語った『友情』泚である。以䞋、平尟本ずいう。胆管癌のため歳で亡くなった平尟氏の晩幎に知り合い、䞀緒に闘った闘病生掻が描かれおいる。日本を代衚する研究者山䞭氏の蚀葉には、説埗力がある。

冚郚本では、“人生の流れが、予期せぬずころで倉わった瞬間”ずしお、関内の花火倧䌚での、䞻人公ず打ち䞊げ花火ずの運呜的な出䌚いが描かれおいる。平尟本では、山䞭氏より、孊生時代のラグビヌ仲間の人生が、平尟氏によっお倉えられた瞬間泚が語られおいる。これに察し、平尟氏は、「どっちが良かったか分からないが、人生たさに塞翁が銬。そういう人生の流れみたいなものっお、予期せぬずころで倉わるんですね。」ず、コメントしおいる。

 たた、平尟氏は、「理䞍尜や䞍条理や矛盟を経隓しないず、やっぱり人間は成長しないし、匷くならないず思う。」ず、語っおいる。冚郚本では、金歊氏の苊悩に満ちた半生が、淡々ず描かれおいる。私は、金歊氏に感情移入し金歊氏ず共に疑䌌成長し、そしお初めお開いた展瀺䌚のシヌンで、“ああ良かったな”ず、感動したのである。

 平尟氏は、ボスザルの条件ずしお、次の䞉項目を挙げおいる。

 ① 芪の愛情を受けお育った

 ② 雌ザル子ザルに人気がある

 ③ 離れザルになるなどの逆境を経隓しおいる

 金歊氏は、ボスザルの資質も備えおいるず思われる。

経隓した数々の挫折は思い出したくもないが、“人生の流れが、予期せぬずころで倉わった瞬間”を振り返るこずには、味わい深いものがある。“出向先の女性埓業員の䞭から、珟圚の劻を結婚盞手の候補ずしお認識した瞬間”、確実にその瞬間があったはずだが、今では完党に忘れ去っおいる。“同じく出向先で幎䞋の同僚から勧められ、バヌブラ・ストラむサンド泚のアルバム「ギルティ」を録音したカセットテヌプを借りた瞬間”、以埌続々ずCD化されたアルバムを買い持っお珟圚に至っおいる。“定期的に開催されおいた海老名ビナりォヌクでの、むンストアヌラむブ初回出挔の暡様を新聞蚘事で読み、朝倉さや泚に興味を抱いた瞬間”。熱烈応揎し珟圚に至っおいる。幎金受絊の䞖代に達した皆様、これたでの人生を振り返り、ご自身の“人生の流れが、予期せぬずころで倉わった瞬間”に、思いを銳せおは劂䜕でしょうか。


泚 『友情』

 講談瀟より、幎月に刊行された『友情 平尟誠二ず山䞭䌞匥「最埌の䞀幎」』を改題文庫化し幎月に講談瀟文庫ずしお発行。平尟氏ず山䞭氏は同孊幎で、山䞭氏にはラグビヌ経隓もある。孊生時代からのあこがれの人であった平尟氏ずの亀流では、山䞭氏の意倖なミヌハヌ振りが垣間芋え楜しい。


泚 「人生の流れが、予期せぬずころで倉わった瞬間の゚ピ゜ヌド」

ハむレベルのラグビヌ遞手で、将来はラグビヌで身を立おようず真剣に思っおいた。ある公匏戊で、平尟遞手の䌏芋工業高校ず察戊し、絶察的に自信を持っおいたタックルで、平尟遞手にあっずいう間に抜かれおしたった。自信が厩れ、医孊の道に方向転換し、珟圚では、内芖鏡分野で日本でも有数の腕前の医者ずなっおいる。平尟遞手に抜かれた瞬間が、たさに人生の流れを倉えた瞬間である。


泚 『バヌブラ・ストラむサンド』

米囜の女性歌手、女優。1942幎生たれ 1962幎デビュヌし珟圚に至る。米囜では超有名歌手であるにもかかわらず、日本での知名床が今䞀歩のずころが、ぞそ曲がりの私にはピッタリ発売したアルバムタむトルは、タむトル以䞊。その党おがCD化されおおり、私はダブリも含め玄100枚のCDを持っおいる。ちなみに、垰囜子女速氎優は、『バヌブラにあこがれお』ずいうアむドル本を発行しおいる。アマゟンで賌入した。


泚4 『朝倉さや』

 山圢出身のシンガヌ゜ングラむタヌ。デビュヌ圓時のキャッチフレヌズ “民謡日本䞀の山圢嚘”が、珟圚は、“新䞖代の歌姫”。『River Boat Song -Future Trax-』で2015幎日本レコヌド倧賞䌁画賞受賞。『叀今唄集 -Future Trax-』で第13回CDショップ倧賞2021 歌謡曲賞受賞。昚幎発売され、囜内倖で85䞇本以䞊販売の蟲林氎産省泚目ゲヌム゜フト『倩皲のサクナヒメ』で、゚ンディングテヌマ曲を担圓。


         以䞊、某誌掲茉予定だった原文掲茉文は文字数の制限により倉曎                    

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最新蚘事

すべお衚瀺

感想文27

このたび、「人生の花火」を拝読し、感動いたしたした。 登堎人物の心理描写が私にはずおもしっくりくる感じがしお、「そうだよな」「なるほど、そう思うよな」ずいう颚に、登堎人物悠二に䞀぀䞀぀共感しながら読むこずができたした。井䞊靖の䜜品しろばんば 等を読んだ時のように、自分の心にピッタリずくる蚀葉を次々ず提䟛しおくれおいるような感じを、読みながらずっず受けおおりたした。 䞭でも䞀番印象に残っおい

感想文26

こずのほか厳しい暑さが続いおいる八月も、もうすぐ終わろうずしおいたす。 過日は長線小説『人生の花火』をお莈り頂きたしお、心よりお瀌を申し䞊げたす。本圓にありがずうございたした。ずおも読み応えがあり、私も悠二達の過ごした頃に匕き蟌たれお行き、そこかしこに冚郚さんの執筆ぞの熱い想いが䌝わっおきお感動いたしたした。 私たちの人生・瀟䌚も決しお順調に、思い通りになるものではありたせん。背負い切れない艱難が

感想文25

『 人生の花火 』読み終えたした。ひさびさの䞀気読みです。 冚郚久志さんの文章がなにより玠晎らしい。読たせる 金歊 歊さんをモデルずした䞻人公の「珟代的」生き方に最終的に共感し、著者である冚郚さんの取材力ず真摯な執筆態床にも゚ヌルを送りたいです。 青春を描いた本ずしお読み぀がれるこずを期埅しおたす。装幀もいいです。各所にあしらわれた花火の写真も玠晎らしい。 PASSAGEbi

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