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感想文20

 凡そ、半世紀以上昔。宝ヶ池の国際会議場に来賓があると、打ち上げ花火が上がっていました。まだ小さかった私は音がすると急いで表に出て花火を眺めていました。

 結婚後に移り住んだ浜松では夏場、毎週のように町内で花火があがっていました。打ち上げ花火を真下から見た初めての経験でした。そして、今回衝撃的な花火に巡り会えました。私が見ていた花火の正体はこんなだったんだと。沢山の人々を感動させるエネルギーの原点を垣間見た気がしました。

 金武さんの事は全く存じ上げませんでした。しかし、彼が辿ってきたアレルギー体質の困難や介護の世界は私にも馴染みがあり思わず頷いてしまいました。綺麗事では済まされない持って行き場のない状況下から、よくぞ生還できたと思います。私にはそれ程の一貫した情熱も根性もありませんが、沢山のご縁に囲まれてそれを紡ぎながら残りの人生を彩っていきたいと願っています。また、次の作品を楽しみにしています。

 フレーフレー、チョンベ!

閲覧数:99回1件のコメント

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感想文27

このたび、「人生の花火」を拝読し、感動いたしました。 登場人物の心理描写が私にはとてもしっくりくる感じがして、「そうだよな」「なるほど、そう思うよな」という風に、登場人物(悠二)に一つ一つ共感しながら読むことができました。井上靖の作品(しろばんば 等)を読んだ時のように、自分の心にピッタリとくる言葉を次々と提供してくれているような感じを、読みながらずっと受けておりました。 中でも一番印象に残ってい

感想文26

ことのほか厳しい暑さが続いている八月も、もうすぐ終わろうとしています。 過日は長編小説『人生の花火』をお贈り頂きまして、心よりお礼を申し上げます。本当にありがとうございました。とても読み応えがあり、私も悠二達の過ごした頃に引き込まれて行き、そこかしこに冨部さんの執筆への熱い想いが伝わってきて感動いたしました。 私たちの人生・社会も決して順調に、思い通りになるものではありません。背負い切れない艱難が

感想文25

『 人生の花火 』読み終えました。ひさびさの一気読みです。 冨部久志さんの文章がなにより素晴らしい。読ませる! 金武 武さんをモデルとした主人公の「現代的」生き方に最終的に共感し、著者である冨部さんの取材力と真摯な執筆態度にもエールを送りたいです。 青春を描いた本として読みつがれることを期待してます。装幀もいいです。各所にあしらわれた花火の写真も素晴らしい。 PASSAGEbi

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